今回ご紹介するお車は、ランドローバー ディスカバリー3です。
以前はイギリスで使用されており、塩害の影響で錆びているとのことでした。
早速アンダーパネルを外して下を見てみます。
パッと見そこまで錆が進行しておらずポツポツと赤錆が出ているように見えますが、錆の上からシャシブラックを塗られているだけでした。
イギリスで乗っていたオーナーさんが塗ったようです。
ご覧のように、シャシブラックでは錆を抑えることはできません。
しかも、フェンダーライナーの上からシャシブラックを吹いているため、ライナーの内側は当然何も施工されていません。
そして、施工していない箇所は塩害にされされて錆び始めています。
工賃の都合上しょうがないのかもしれませんが、見えないところこそしっかりと防錆しておきたいですね。
錆で浮いた箇所をワイヤーブラシなどで落とすと、このように錆が進行していることが分かります。
バックプレートは錆びで穴が開いています。
ワイヤーブラシでサビを落としすぎると全部無くなる勢いだったためそこそこにし、錆転換剤とジーバートを両面から塗って対応します。
一番錆が進行していた箇所はこのボディーパネルの端面です。
錆がミルフィーユ状になりそこに水が溜まることで錆がさらに進行する悪循環の繰り返しでこうなったと考えられます。
幸い穴は開いていませんし、ラダーフレームで荷重がかかる部分ではないためお客様と再度相談した上で作業をすすめます。
また、下回りを実際に見ていただきマフラーの耐熱防錆も追加でご用命いただきました。
ワイヤーブラシで錆を落とすとこんなにも錆が出てきました。
表面に浮いたこうした錆をしっかりと落としてから錆転換剤を塗布しないと、浮いた錆だけ転換して中の錆はそのままになってしまうので下準備をしっかり行います。
錆転換剤を塗るとこのように錆が黒くなります。
進行性のある赤錆を進行性のない黒錆に転換し、表面を硬化させる役割があります。
これをしてからジーバートなどの防錆剤を施工しないと、内側から錆が進行して最初のような状態になってしましいます。
ジーバート施工後、アンダーパネルを戻した状態です。
手前のアンダーパネルはスチール製で錆びていたためボディ同様にサビ止めを施工しています。
また、サスペンションはクリアタイプのジーバートで塗り分けしているため、見た目も損ないません。
マフラーも耐熱防錆しているため、これで下回りの錆の心配はありません。
中には他の防錆をしてもらったけれど心配で、ジーバートを知ったからご用命いただくお客様もいらっしゃいます。
上から施工することは問題ないのでお気軽にご相談ください。